歯科医院で歯のクリーニングが出来ることをご存知ですか。
毎日きちんと歯磨きをしていても、全ての汚れを除去することは難しいですよね。
歯ブラシだけでは全体の50%しか汚れを除去できないという研究報告があります。
丁寧に磨いても、磨きにくい箇所や磨き方の癖で歯垢(プラーク)が蓄積してしまいます。
歯垢は48時間で歯石に変化します。
歯石になってしまうと歯ブラシでは除去出来ません。
出来てしまった歯石は歯科医院で除去してもらうことにより、虫歯や歯周病予防が出来ます。
また、同時に歯のステイン(着色汚れ)や歯垢を除去することによって本来の歯の色を取り戻すことが出来ます。
今回は、歯のクリーニングの種類や費用についてご紹介します。
歯のクリーニングとは?
歯のクリーニングとは、歯の表面に付着したステインや歯垢、歯石を除去して歯を綺麗にすることです。
歯垢や歯石は、放って置くと虫歯や歯周病の原因になります。
そのため、歯のクリーニングをすることで歯や歯茎を健康に保つことが出来るのです。
しかし、一度のクリーニングで虫歯や歯周病を発生させる菌が完全になくなるというわけではなく、時間が経つと菌は再び増殖してしまいます。
クリーニングをする頻度は3ヶ月に一度が理想なため、定期的に歯科医院へ通うことをおすすめします。
また、歯の表面をつるつるにするので、着色汚れや歯垢の再付着を起こしにくくする効果もあります。
クリーニングが適しているのは、下記のような場合です。
|
歯そのものを白くしたい場合は、クリーニングのみでは効果がありませんのでホワイトニングをおすすめします。
あくまで歯の汚れを落とすだけの施術となります。
クリーニングの種類
クリーニングには、保険診療と保険外診療の2種類があります。
受けるクリーニングの種類によって施術内容、期間、費用が異なります。
この章では、クリーニングの種類と費用についてご紹介します。
保険診療のクリーニング
保険診療のクリーニングは歯石除去が出来ます。
保険診療の場合は、美容目的ではなく歯周病治療が目的となるためステイン除去などは出来ません。
歯石除去にはスケーリングという施術方法が用いられます。
スケーリングとは、歯周病の原因となる歯石を先の尖ったスケーラーという手用の器具で落とすものや超音波の機械で除去を行う方法のことです。
スケーラーには様々な種類があり、施術する箇所や口内の状態により使い分けられます。
保険治療の場合は、歯全体の歯石を一度で取り除くことが認められていないので、数回に分けて行う必要があります。
保険外診療のクリーニング
保険外診療のクリーニングには、エアフロークリーニングやPMTCという種類があります。
これらは、歯垢やステインの除去を目的としているため、歯石を取り除くことは出来ません。
歯石がある場合は、まず保険診療でスケーリングをする必要があります。
スケーリングのあとに保険外診療を行うため、日を分けての施術になる場合があります。
◆エアフロークリーニング(ジェットクリーニング)
水と超微細な歯面清掃用パウダーをウォータースプレーという専門の機器で吹き付け、歯の表面の汚れを取り除きます。
使用するパウダーは歯科医院によって異なりますが、重炭酸ナトリウムや炭酸カルシウムが主な成分となっており、タバコのヤニ、コーヒー、ワインなどによるしつこいステイン汚れに効果的です。
◆PMTC(プロフェッショナルクリーニング)
歯磨きでは落とすことが出来ないバイオフィルムを専用の器具を使って落とします。
バイオフィルムとは歯周病菌などの微生物の集合体のことを言います。
歯の表面を磨くため、着色汚れや黄ばみなどが消え本来の歯の色を取り戻すことが出来ます。
器具は柔らかい素材なので痛みはほぼ感じることはありません。
また、クリーニング後も汚れが付きにくくなるように歯をツルツルに磨きます。
クリーニングの費用
歯科医院により費用は異なるため、あくまでも目安となります。
保険外診療の場合は、プランの内容や施術にかかる時間によっても料金は変わってきます。
エアフロークリーニングとPMTCは歯垢の除去は出来ますが、歯石の除去は出来ません。
そのため、保険診療でスケーリングを受けてからエアフロークリーニングやPMTCを受ける場合もあります。
まとめ
歯のクリーニングは、歯磨きでは落としきれなかったステイン、歯垢、歯石を取り除くことが出来ます。
クリーニングには、保険診療と保険外診療があります。
保険診療の場合は、歯石の除去がメインになります。
ステインや歯垢の除去もしたい場合は、自由診療のクリーニングも併せて行う必要があります。
クリーニングをすることで、虫歯や歯周病予防にもなるので定期的に受けることをおすすめします。